強さの在り処

GTにて。刹那の心情を綴っています。

敵との戦闘を繰り返す度、僕が目標とする三人の姿が脳裏を掠める。
一人は、嘗て約束を交わした仲。強く、それでいて何処か人を心配にさせるんだ。
一人は、新しく入団した結社の団長……最初にあの強さを見たのは何時だったっけ。
一人は、…何となく、気になる奴だ。様々な面において、僕より強い。

「くっ！」
ギィン、と音を立てて左手の刀が弾かれる。どうやら敵の武器で弾かれたらしい。続いて繰り出される打撃を回避するものの、射撃で肩を撃ち抜かれた。
「ッ！　……この……ッ！！」
刀を振るって一体を切り裂く。こんな時、あいつ等ならもっと上手くやれるだろうに―
頭を振って、その考えを打ち消す。今は自分にできることを……！
「受けろ！　黒影剣奥義ッ！」
影を纏った剣で敵を切り裂き、戦闘が終了した。

「……はっ、…はっ………」
息を荒げてその場に佇む。まだ………。


まだ、届かない。


そう簡単に辿りつける域ではない事くらい分かっている。けど。

「……悔しいじゃないか……」

護りたい人より弱いだなんて。やっと見つけた信念。どうしても貫きたいんだ。最も、無茶して死ぬつもりもないんだけど。

「……どうしたら、もっと強くなれる………？」

答えはきっと、此処にあるんだろう。

だから、それを探して――



今日も、また。僕は戦う。