此処はTW2シルバーレインのキャラクター「守衛・刹那(b34281)」についてのブログです。
シルバーレインと関係の無い方々のコメントやリンク等は許可致しません。ご了承下さい。
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
僕が、僕である為に。
信念と誓いと。 後編
目の前に立つそいつは、右腕が刀のような形状をしていて、そして、それを振り上げた―
「!!!」
慌ててそれを回避する。尚もそいつは刃を振るった。
「ゴースト……こんな時に!」
僕は近くの公園へと駆け込んだ。暗闇の狭い道では戦い辛い。
公園へ逃げ込み、イグニッションカードを起動する。黒いコートを纏い刀を握る。異形が刹那の目の前に立ち、刃を構えた。
「消えろ、化け物……!」
刹那が刀を振るう。ゴーストはそれを受け止めた………その瞬間だった。
「――え?」
声が、聞こえる。
『罪深き者よ―』
「誰だ……・」
『……志砕けし者よ……』
「誰なんだ!?」
斬り結んでいる目の前の影のようなゴーストを見る。この公園にいるのは、僕と……こいつ……?
『何を望む? 何故戦う? 誰の為に戦う?』
声が聞こえる度、身体の動きが鈍くなっていく。思うように動かない……。
ゴーストの刃が脇腹に突き刺さり、鋭い痛みが走った。
『所詮貴様は咎人……何も護れはしない。貴様の罪は、決して消えない―」
振るわれた刃が脚を切り裂き、地面に膝をつく。ゴーストの蹴りが顎を捉え、意識が薄れる―
『ならば、此処で―――』
刃の切っ先を僕に向けた。身体が、動かない……。
徐々に薄れていく意識の中、記憶が脳裏を駆け巡る。昔の自分。無表情で、誰とも進んで関わろうとはしなかった。けど、仲間が何時の間にか、僕の心の扉をこじ開けていた。
楽しかった日々。辛かった日々。だけど、いつも誰かが傍にいた。仲間が、友が。
いつも……いつも……。
「………あぁ……そうか………」
一つ、気付いた事があった。それに気づいたと同時に、急激に意識が戻ってきた。右手に握った刀を振るい、影を後退させる。
「…馬鹿だ……こんな、簡単な事に気がつかなかったなんて……」
『………』
「そうさ、護りたいモノは……最初から、此処に……」
刀を構える。影が僕を見つめる。何故か、恐怖を感じた。敵を前にして初めて、逃げだしたいと思った。しかし、たった今築き上げた想いが、信念が、それを許さない。
「まだ……まだ、折れるワケにはいかない。護りたいモノを、僕は思い出したんだ……」
身体に力が戻ってくる。暗くなっていた視界に光が戻ってくる。
まるで僕が立ち上がるのを待っていたかのように、その影が刃を構えた。
『その信念、貫く意思があるのならば……私を打ち破ってみるが良い』
もう一度。
「……っ……」
もう一度、守衛刹那に為る為に。
「うああああああああああっ!!」
想いを剣に込め、刃を振るった――
………
……
…
気が付くと、僕は公園で大の字に倒れていた。イグニッションは解けている。
あの影の姿は何処にも無かった。
「………」
僕は、勝ったのだろうか? 斬り裂いた感触はあった。
空へ拳を掲げ、新たに胸に宿った信念を込めて強く握り込む。
「……あぁ、やってやるさ」
誰にともなく呟いて立ち上がった。
冷たい夜風が吹き抜ける。以前は酷く冷たく感じていた筈なのに、今は心地よくさえ感じた。
「さて――」
もう一度、走ってみよう。今度は、きっと折れることは無い。
此処から始まる。
新しい、僕の物語が―――
後書き
後編をお送りしました、背後です。
これが刹那が再び立ち上がるまでの物語です。いかがでしたでしょうか?
短めに纏めてみたので不足があるとは思いますが、少しでも楽しめたら、と思います。
それではー。
PR
この記事にコメントする
カレンダー
リンク
フリーエリア
最新記事
(07/04)
(02/15)
(12/31)
(12/25)
(12/22)
最新TB
プロフィール
HN:
守衛・刹那
性別:
男性
ブログ内検索
カウンター