此処はTW2シルバーレインのキャラクター「守衛・刹那(b34281)」についてのブログです。
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大方の買い物を終えて帰る途中の話だった。
家へ帰る途中、奇妙な人たちを見かけた。
「……何だろう、あの人達」
「ん?どうしたの、刹那」
「いや、あれ………」
僕はその方向を指差す。数人の男達がじっとこちらを見ている。チンピラやヤクザとは違うようで、黒のスーツに黒のサングラスを掛けていた。
「……さぁ?」
マリアは首を傾げると、早く行きましょう、と僕の袖を引いた。何となくその集団が気になったけど、とりあえず家へ戻る事にした。
「それにしても……」
「ん?」
お茶を淹れて一息ついたところでマリアが口を開く。
「どうしてわたしの物なんか買ってくれるわけ?」
僕は少し首を傾げた。
「嫌だった?」
マリアは首を横に振る。
「嫌じゃないわ。けど、コートだけでも良かったのに手袋やマフラーまで……」
マリアの横には綺麗に畳まれたコート、マフラー、手袋が置いてある。
僕は少し笑って答える。
「寒いだろ?」
たったそれだけの、簡単な答え。コートだけじゃ寒いと思ったから。だから買った。
「……優しいわね」
マリアは微笑した。マリアが笑うところって初めて見たかもしれない。
「そうでもないさ?僕は……優しくなんか無い。けど、キミを受け入れたのは同情なんかじゃないことも信じて欲しい」
マリアは少し驚いたような表情をして、翡翠色の瞳で僕の目をじっと見つめる。
「………同情じゃない。…本当よね?」
「あぁ、勿論だ」
マリアは再び、微笑した。
「分かってるわよ。同情の目なんか慣れてるし、それならそうと判るから」
「そう、なんだ…」
僕は何となく気まずくなって視線を外す。同情の目なんか慣れてる。その言葉はマリアが今まで受けてきた仕打ちや境遇を、少しだけだけど物語っていた。
「…刹那」
マリアの声に視線を合わせる。マリアは、微笑したままだった。
「信じても、良い?」
「……え?」
「あなたがわたしを助けてくれたのは同情なんかじゃなくて、助けたかったから。あなたがわたしを守ってくれる。……そう信じてもいいかしら?」
マリアの瞳には僅かに、不安の色が見えた。だから、僕は。
「信じてくれ。僕が……僕がこれからも………」
その先は言葉に出来なかった。守護剣士の名を捨て、大切な人をいつも守れなくて。それでも『守る』なんて言葉は言えなくて。僕は口を閉ざした。
だけど、マリアは満面の笑みを浮かべた。
「…これからも助けてくれるんでしょ?約束よ?」
「え、あ……うん」
僕は頷く。マリアは小さな欠伸をした。
「わたしはちょっと疲れたから寝るわ。刹那、何かあったら起こして?」
「あぁ、分かった」
マリアはそう言うと、マリアには少し大きめのソファに横になってすぐに寝息を立て始めた。
僕はマリアにそっと布団を掛ける。
「……守る、か……」
僕には誰かを守るなんて重過ぎるのかもしれない。
僕はふと、そう思った。
後書き
刹那は色々と葛藤を抱えています。
次回からは少しずつ物語が展開していく予定です。
「……何だろう、あの人達」
「ん?どうしたの、刹那」
「いや、あれ………」
僕はその方向を指差す。数人の男達がじっとこちらを見ている。チンピラやヤクザとは違うようで、黒のスーツに黒のサングラスを掛けていた。
「……さぁ?」
マリアは首を傾げると、早く行きましょう、と僕の袖を引いた。何となくその集団が気になったけど、とりあえず家へ戻る事にした。
「それにしても……」
「ん?」
お茶を淹れて一息ついたところでマリアが口を開く。
「どうしてわたしの物なんか買ってくれるわけ?」
僕は少し首を傾げた。
「嫌だった?」
マリアは首を横に振る。
「嫌じゃないわ。けど、コートだけでも良かったのに手袋やマフラーまで……」
マリアの横には綺麗に畳まれたコート、マフラー、手袋が置いてある。
僕は少し笑って答える。
「寒いだろ?」
たったそれだけの、簡単な答え。コートだけじゃ寒いと思ったから。だから買った。
「……優しいわね」
マリアは微笑した。マリアが笑うところって初めて見たかもしれない。
「そうでもないさ?僕は……優しくなんか無い。けど、キミを受け入れたのは同情なんかじゃないことも信じて欲しい」
マリアは少し驚いたような表情をして、翡翠色の瞳で僕の目をじっと見つめる。
「………同情じゃない。…本当よね?」
「あぁ、勿論だ」
マリアは再び、微笑した。
「分かってるわよ。同情の目なんか慣れてるし、それならそうと判るから」
「そう、なんだ…」
僕は何となく気まずくなって視線を外す。同情の目なんか慣れてる。その言葉はマリアが今まで受けてきた仕打ちや境遇を、少しだけだけど物語っていた。
「…刹那」
マリアの声に視線を合わせる。マリアは、微笑したままだった。
「信じても、良い?」
「……え?」
「あなたがわたしを助けてくれたのは同情なんかじゃなくて、助けたかったから。あなたがわたしを守ってくれる。……そう信じてもいいかしら?」
マリアの瞳には僅かに、不安の色が見えた。だから、僕は。
「信じてくれ。僕が……僕がこれからも………」
その先は言葉に出来なかった。守護剣士の名を捨て、大切な人をいつも守れなくて。それでも『守る』なんて言葉は言えなくて。僕は口を閉ざした。
だけど、マリアは満面の笑みを浮かべた。
「…これからも助けてくれるんでしょ?約束よ?」
「え、あ……うん」
僕は頷く。マリアは小さな欠伸をした。
「わたしはちょっと疲れたから寝るわ。刹那、何かあったら起こして?」
「あぁ、分かった」
マリアはそう言うと、マリアには少し大きめのソファに横になってすぐに寝息を立て始めた。
僕はマリアにそっと布団を掛ける。
「……守る、か……」
僕には誰かを守るなんて重過ぎるのかもしれない。
僕はふと、そう思った。
後書き
刹那は色々と葛藤を抱えています。
次回からは少しずつ物語が展開していく予定です。
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