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此処はTW2シルバーレインのキャラクター「守衛・刹那(b34281)」についてのブログです。 シルバーレインと関係の無い方々のコメントやリンク等は許可致しません。ご了承下さい。
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少し前の出来事。僕が、立ち上がれていなかった時の事。






信念と誓いと。 前編





大切なモノって何だろう? そんなことばかり考える。今のところ護りたい好きな人なんかいないし、そうでなくても護りたいモノなんて無いんだ。

「………」
日が暮れる頃。僕は一人駅前のベンチで物思いに耽っていた。考えても答えは出ない。
「……護るモノなんて、無い方が楽……そうだろ………?」
そうだと思っていた。世界も、場所も、人も。全て誰かが護る。僕より強い誰かが。
会社帰りの男性が早足で駅から出ていく。家族の待つ家に帰るのだろう。表情は少し緩んでいる。
部活帰りの中学生が数人で談笑しながらコンビニへ入った。
「……………」
平穏な日々を過ごす人達。彼らは常識によって護られている。僕達はその平穏な世界を護る為に存在する。
だが、護る為に戦い……そして敗北した時。きっと僕は、また絶望する。護るモノが多ければ多いほど悲しみは深いのだろうと思う。
なら、無い方が良い。
昔も、今も。誰も護れなくて。この学園に入って全て護れると思った。なのに家族も、仲間も、好きだった人も、そして交わした約束も、護れなくて。
荒んだ目で駅を見やる。


―本当にそれで良いのかよ?―
「……!?」
子供の声が聞こえた気がした。だけど、僕の近くに子供なんていない。
「良いのかよ? って言ったって……」
立ち上がり、真っ暗な道を歩き、自宅へ向かう。
ふいに目の前に影があることを認識して立ち止まった。今まで人の気配なんて……。
「護るモノも無くて、護れないからと逃げて。…それで、何時まで逃げる気だ?」
「な、何を……?」
フードを被った子供……声質からして少年だろう。フードの下から覗く紅色の瞳に見据えられて、思わずたじろいだ。
「自分には関係無いと、ただゴーストを殺し続ければ良いと。そう思ってるのか?」
「君に…っ………君に、何が分かるんだ!」
まるで心の中を見透かされているようで、大人気も無く声を荒げてしまった。だけど、少年は退かなかった。
「それなら、お前は本当に何も護れない。大切な人も」
「………」
俯いていた。反論ができなかった。
「大切なモノは、失ってから気付くんだよ……」
目を上げると、少年の姿は無かった。
「僕は………僕は………」
膝をつく。だけど、心に言葉が突き刺さって痛かった。

コツ、コツ、コツ。
「……?」
目の前に誰かが立ち止まった気配がした。再び目を上げる。それは少年でも、ましてや人でもなかった。














後書き
シリアスじゃない物を書きたいとか思ってたのにシリアス調になる始末。どうも、背後です。
これは刹那が絶望し、まだ護る意思を失っていた頃の話となります。時期的には3、4週間前程でしょうか。
この頃は本当に精神不安定でネガティブです。…再び護る意思を持ってからは別人のように熱血キャラになりましたが。でも素直クールなんだと言い張ってみる。(キリッ)
……いっそ恋愛に関して素直クールな熱血キャラというのも……(ぇ)
取りあえず今の刹那との変わりようを楽しんでいただければ幸いです。
それでは、また後編で。
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