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此処はTW2シルバーレインのキャラクター「守衛・刹那(b34281)」についてのブログです。 シルバーレインと関係の無い方々のコメントやリンク等は許可致しません。ご了承下さい。
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俺達は走る。……まだ、捕まるわけにはいかないから――

暫く走り続けた俺達はふと立ち止まる。遠くからはまだ、銃声が聞こえてくる。
「キリア……シオン……」
俺はやりきれない想いから唇をかみ締める。その時、突然銃声が途絶え、辺りは静寂に包まれた。
「………!」
俺は最悪の事態を想定し、フレイアの手を握る。ソウマも腰を上げた。その時。
「こっちだ!」
兵士の声や足音が近づいてきた。あいつ等が来たっていう事は、二人は………。
「くそっ!」
小さく悪態をつくと、フレイアの手を引いて走り出す。ソウマもその後に続く。

俺達は全力で駆けた。体力には自信がある。
「一旦隠れるぞ!あそこだ!」
茂みを掻き分けながら走り、途中で見つけた手近な洞窟に隠れた。幸いにも茂みなどで簡単には見つからなさそうだ。
全員が息を整え、体力を回復させた所で今後の行動について考えることにした。
「まずは山を降りよう。崖もあるから気をつけてな。」
ソウマが言う。俺は頷き、ここから一番近い村までの道を頭で描いた。少々険しい道だが、どうにかなりそうだ。村まで辿り着ければ水や食料も手に入るし、そこから街道に沿って歩けば街に行けるだろう。
「問題は兵をどうやって切り抜けるか、ね。」
そう言うフレイアには覇気が無い。やはり、先の事が胸にあるのだろう。
……キリア、シオン……恐らく死んではいないだろうが、彼らが今どうしているかは分からない。
「……もう少し休んだら、此処から出て崖沿いの道を進もう。そこから村へ向かうのが一番近い。」
俺はそう言うと二人に寝るように促した。
「セツナは良いのか?」
「あぁ、俺は大丈夫だ。お前らの方がキツイだろ?俺は見張りをしてるよ。」
そう言って、安心させるように微笑する。それしか、できない。
「わかった。何かあればすぐに起こしてくれ。」
フレイアは横になる。少しすると、静かな寝息が聞こえてくる。ソウマも同じだ。
……俺達は、何が何でも……生き延びる。

一時間程経っただろうか。フレイアとソウマを起こすと洞窟を出た。
「この辺に兵士は居ないみたいだ。急ごう。」
二人を促し、先に進んでいく。運が良いのか、兵士に会わずに崖まで出てこれた。
「足元に気をつけろ。脆いぞ。」
俺達は注意して崖沿いの道を進む。とは言っても、道は割と広く落ちる心配などしなくても良さそうだが。
……その時だった。パン、と乾いた銃声がする。しまった!待ち伏せか!
「くっ、マズイぞ!急げ!」
こんな、所で………!
だが、不注意に走るわけにもいかない。そうしている間に前後を兵に挟まれてしまった。
「このままじゃ……」
フレイアが呟き、ソウマを見た。ソウマは分かっている、とでも言うように頷く。俺には、それがとても不安で、不審に見えた。
「……お前ら、何を……?」
「セツナ、俺とフレイアは話してたんだけどな。……お前だけ逃げろ。」
軽く言われた台詞に頭が真っ白になる。
「お前、ふざけてるのか!?」
「ふざけてなんかねぇよ。でも、全員捕まるわけにはいかねぇだろ?なら、一番強いお前を逃がす事にした。」
「だからこそ、俺が残って戦うべきだろ!?」
「アタラクシアを潰せるのは、お前だけなんだよ!!」
ダメだ、そんなのは――!
「二人とも、口論している場合じゃないぞ。」
武器を構えた兵士達がじりじりと近寄ってくる。俺達は武器を構える。
急に、ソウマが振り返る。……何だ?
「悪い、セツナ。だけど……これしか方法は無いんだ。」
……何? フレイアも振り返る。
「セツナ、私達、信じてるからな。いつか絶対、助けに来て……?」
おい、どういう意味だ……?



「「……またな………セツナ………。」」
二人は同時に、その手に持ったナイフと斬馬刀で……俺を斬りつけた。
「!?」
激しい痛みと共に、鮮血が迸る。バランスを崩した俺はたたらを踏んでよろける。すると――
「あ、うあぁっ!!」
脆い足場が崩れ、俺は空中へ放り出された。
「うああああああああああああああァァァァッ!!!」



俺は、落ちていく。崖の下へと。不思議と宙に浮いている時間が長い気がする。俺の眼に映るのは悲しげな瞳で、それでも戦う二人の姿。俺を逃がすために……?馬鹿、俺も死ぬだろ、これじゃあ……。

思い出すのは皆の笑顔。楽しかった日々。俺のそんな日常は、脆くも砕かれた。
優しくて、どこか子供っぽかったキリア。
面倒見が良い姉のような存在だったシオン。
俺の親友で、頑固で、どこか達観していた熱血馬鹿なソウマ。
彼らは、最高の友人だった。


そして……俺が、必ず守ると誓った人……フレイア。
君の笑顔が、好きだった。寄り添う君が、好きだった。そんな君を抱きしめるのが、好きだった。
――そうか、俺は………あぁ、気づくのが、遅かった………俺は、君が……好きだった……。

下は、どうやら川のようだ。だが、もはや身体は動かない。俺は冷たく深い水の中へと落ちた。
彼らを救えなかった事で、死にたい程の自己嫌悪に陥る。だが、死ぬわけにはいかない……。
意識は薄れ、身体は痺れていく。血が流れ続ける。俺を斬ったのは、俺を発見した誰かが手当てをする為に家へ運んでくれることを期待したのだろうか?だが、それを知る術は無い。

……俺の意識は完全に闇へ堕ちる。その瞬間、いつもの笑いあう光景と、彼らが俺を呼ぶ声が、聞こえたような気がした。






後書き
これでセツナ編は終了となります。ここまで読んでくださり、ありがとうございました。
次の話はセツナから刹那へとなる一部始終を、その後は『過去 ―刹那編―』を執筆予定です。では、また。

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