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此処はTW2シルバーレインのキャラクター「守衛・刹那(b34281)」についてのブログです。 シルバーレインと関係の無い方々のコメントやリンク等は許可致しません。ご了承下さい。
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俺に……出来ることは………。


「くそっ……何だって言うんだよ……!」
刹那も行っちまった。雅也も死んだ。
「どうして……どうしてこんなことに……!」
悪態をつく俺。でも、状況は変わらない。今は町の入り口付近の建物の非常階段下に隠れている。
俺は今出来ることを考えてみた。
「……舞と恵を連れて逃げる、か……」
それしかできない。恭耶さんはバットや木刀で倒せるような相手では無いと。なら、この二人を連れて逃げることが、俺の使命。恭耶さんが何者だったのか、刹那はどうなったのかが気になるけど……。
「舞、恵……聞こえるか?」
「………」
「……翔、矢……?」
「舞!」
虚ろな眼をした恵から反応は無く、舞は辛うじて反応した。
「……あれ?此処は………」
「町の入り口だ。何があったか憶えてるか?」
舞はびくっ、と体を震わせる。
「……雅也が……雅也が………」
そこから先は嗚咽で声にならない。俺は舞を安心させるように抱きしめた。
「大丈夫、大丈夫だから……」
暫くすると、舞も落ち着きを取り戻してきた。
「刹那は?」
「分からない。俺に、恵と舞を連れて逃げろって一人で化物の所に………」
そこまで言って、俺は妙な感覚に襲われた。寒気のような………どうやら、舞も同じようだ。体を少し震わせている。
俺は、後ろを振り向く。化物なら、戦う術は―

「「――!!!」」

気づかなければ良かった。恵を見なければ良かった。

「フ、フフ、………フフフ、アハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!」

恵の見開いた目、狂ったように笑い続ける様。普段のおしとやかで優しい彼女とはかけ離れた姿。俺と舞は、その姿に恐怖した。
笑いを止めた恵が近づいてくる。無意識に後ずさる。
「ね、刹那君は一人でどっちに行ったの?」
「……町の中心だ…そんなこと聞いてどうするんだよ!」
「決まってるじゃない……助けて、あげなきゃ。フフフ……」

恵は長い黒髪を翻して町の中心へ歩いていく。俺は、それを止めることができなかった。
そして、これが恵を見た最後だった。




後書き
恵が覚醒。ゴーストとして、ではありません。一応。
因みに、翔矢sideと刹那sideは幾つかあります。(翔矢sideは次で終わりですが)
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