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此処はTW2シルバーレインのキャラクター「守衛・刹那(b34281)」についてのブログです。 シルバーレインと関係の無い方々のコメントやリンク等は許可致しません。ご了承下さい。
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それは、化物との遭遇。


立ち上がり、近づいてくるそいつ。マズイ、と本能が警告を発する。
「……!」
咄嗟に立ち上がった僕は体当たりをするように扉を閉め、背中で抑える。扉をナイフで斬りつける音がする。
「翔矢、警察!電話!」
翔矢は慌てて携帯を取り出し、近くの交番へ電話を掛ける。
「………出ない……」
翔矢が青い顔で呟く。
「……そんな……うわ!」
ふいに、扉が強い力で吹き飛ばされる。先ほどの男がナイフを振りかざして迫ってくる。
「逃げるぞ、刹那!早く!」
翔矢が僕の手を引っ張り、外へ飛び出す。
「とにかく家……いや、公園までだ!走るぞ!」
「あぁ!」
全力でそこから駆け出す。男はナイフを持ったまま、コンビニの入り口に立っていた。

「はぁ………はぁ………」
「ぜぇ……ぜぇ…げほ、げほ!」
公園の茂みに隠れて呼吸を整える僕ら。どうやら、さっきの奴は追ってこないらしい。
「……どう、いうことだ……?」
「…………」
翔矢の問いに答える余裕は無い。
「アイツ、人間じゃ……なかった……だって、あんな顔の人間が…いるもんかよ!」
息は荒いが、少しずつ回復してきた。翔矢は混乱しているようだった。
「……翔矢、家に戻ろう。此処に居ても仕方ないよ」
「……そう、だな……あいつに遭わないことを祈るか……」

家までの途中、先ほどのような奴に遭うことは無かった。
「………」
さっきから、何故か気分が悪い。あんな光景を見てしまったからだろうか?そんなことを考えながら玄関の扉を開ける。
「……!」
何か聞こえる……ギン、キン、ガァン、と金属が打ち合う音。それは居間の方から聞こえる。暫くして音は止み、微かに声が聞こえてくる。
「………誰だ……?」
僕は玄関に立てかけてあった木刀を、翔矢は金属バットを手にして居間を覗く。そこには、
「……雅也!」
血まみれで倒れている雅也。部屋の隅に抱き合うようにして蹲っている舞と恵。そして、刀を持っている義父さんと義母さん。
「義父さん、義母さん………!これは……」
床に転がっているの物に気づく。それは、先ほどのような風貌の男。そいつは全く動かない。
「刹那、翔矢君……無事だったんだね……良かった」
安堵したような表情の義母さん。
「刹那、外に人はいたか?」
義父さんの問いに、首を振って否定する。
「それより、これはどういうこと?こいつは………」
「……それは、後で話す。とにかく、この町は危険だ。そこの二人を連れて逃げるぞ」
僕は舞を、翔矢は恵を引っ張り起こす。
「二人とも、精神的なショックが大きいみたいだ。手を離すなよ」
義父さんは辺りを見回しながら言う。
「それと、雅也君は………」
「……分かってるよ。……悲しんでる暇は無いんだよね?」
義父さんは無言で頷く。
「愛は殿を頼む。刹那、翔矢君。俺の後について来るんだ」
頷く僕と翔矢。最後に、雅也を一瞥する。

外に出ると、やはり静かだった。
「……ここまでとは……気づけなかった俺の落ち度だな……やはり、鈍っているか……」
「……義父さん?」
「何でもない。急ぐぞ」

町の外へ向かって走っていた時だった。
「アァァァァァ……!」
不気味な叫び声が聞こえた。路地裏や建物から先ほどのような男や女が何人も現れる。手に何も持っていない奴もいれば、ナイフ等を持っている奴もいる。それらは僕達に向かって迫り来る。
「くっ……こんなに居るとは……愛、食い止めるぞ!」
「うん!」
義父さんと義母さんが武器を構えて前へ出る。
「恭耶さん、愛さん!俺も戦います!」
「義父さん、僕らも……」
だが、義父さんはそれを断った。
「ダメだ。大体、そんな武器じゃあいつ等は倒せない。それより、四人で町から逃げるんだ。何処か遠い所へ……」
「刹那、ちゃんと逃げるんだよ!」
「そんな……そんなのっ……!」
「刹那、よく聞け……生き延びろ!」
そう言うと、義父さんと義母さんは化物の大群へ突っ込んでいった。
「義父さん!義母さん!」
「刹那行くぞ!恭耶さん達が頑張ってる間に!」
理不尽さを、無力さを抱えながら、僕と翔矢は愛と恵を連れて逃げる。とにかく、町の外へ……外へ………!


…暫く走った所で、僕は立ち止まる。
「…刹那?」
「……翔矢、二人を連れて逃げてくれ。…僕は、行かなきゃ……」
「何言ってんだよ!逃げるんだよ!」
だけど……それでも、僕は!
「後は頼んだ!」
「刹那!バカヤロー!戻れーっ!!」
翔矢の声を背に、僕は静寂を駆け抜ける。






後書き
この時の刹那は能力者の力が無い為、雑魚相手に足止めすらできません。(翔矢達も一般人です。)
ただし、恭耶と愛は能力者で、所持武器も詠唱兵器です。
数が多いので、全滅は不可能かもしれません。(ぁ)
詳しくは、次の話で。

 

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