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此処はTW2シルバーレインのキャラクター「守衛・刹那(b34281)」についてのブログです。 シルバーレインと関係の無い方々のコメントやリンク等は許可致しません。ご了承下さい。
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目が覚めると、僕は何処かの家に居ることが分かった。

「……此処は……?」
僕は確か、歩いている途中で力尽きた筈だ。どうしてこんな所に居るんだろう……?
「おや?目が覚めたみたいだな。身体は大丈夫か?」
驚いて声がする方に顔を向ける。そこには白衣を纏った男の人と、長い髪を一つに纏めた女の人が立っていた。
「……あ、あの……此処は、何処です?」
「此処は俺達の家だよ。病院に連れて行っても良かったんだが……お前の身体、一体どうなってるんだ?」
「…はい?」
「キミの怪我、何もしてないのにどんどん治っていってね……びっくりしたよ」
女の人は心底驚いたような表情だ。だけど、もしそうなら僕は一体……?
「なぁ、お前の名前は?」
男の人にそう言われて答えようとするけど……よく思い出せない。
「えっと……」
「ひょっとして、憶えてないのか?」
答えかねている僕を見て、男の人はそう訊いてきた。
「そう、みたいです。」
「記憶喪失ってやつかなぁ?」
「多分、そうだな。……俺は守衛 恭耶だ。この町で医者をやっている。」
「あ、私は守衛 愛。よろしくねー♪」
この会話で分かったのは、僕が記憶喪失だという事とこの人たちの名前だ。

それから暫くは僕の記憶を取り戻すための催眠療法などを試してみたが、どうにも上手くいかない。けど、諦めかけていた所に、一つだけ唐突に思い出した事がある。
「……セツナ。」
「え?」
「セツナ。……僕の、名前です。」
「思い出せたの?」
「……いえ、名前だけです。苗字も、家族も居たかどうかさえ……」
そう言って項垂れる。
「……町にお前を知っている人がいるかもしれない。俺達は聞いて回ってみるから、お前は休んでろ。」
「……すみません。」
「いいからいいから、ほら、恭耶行こ?」
「そうだな。くれぐれも動くなよ?」
「はい。」
恭耶さんと愛さんは外へ出て行った。恭耶さんは医者みたいだし、多分顔が広いんだろう。僕は疲れているのも事実だし、恭耶さんの言葉に従って休むことにした。

どのくらい眠っていただろうか。僕は誰かの足音で目が覚めた。
「お、起きたか。俺達も丁度帰ってきたところだよ。」
「あ……どう、でしたか?」
「それが……貴方を知っている人は一人もいなかったのよ。」
……やっぱり、僕はこの町の出身では無さそうだ。
「そうですか……」
項垂れる僕。これからどうすれば良いのやら……
「……なぁ、お前、俺達の養子になったらどうだ?」
「え?」
「私も賛成、だって放っておけないもの♪」
「……そんな、迷惑をかけるわけには……」
「お前、この先どうするかも決めてないんだろ?」
「…えぇ」
「なら、記憶が戻るまででも俺達の所に居ろ。俺は医者だ。怪我人や病人を放っておく事はできねぇよ」
「……良いんですか?」
「勿論だよ♪」
この先どうするかも決めていないのかは確かだ……この人たちの好意に甘えておこう、かな……。
「……すみません、宜しくお願いします。」
「それで良いんだよ。なら、お前も暫くは苗字があるって訳だ。」
「そうだね、セツナだから……守衛セツナ?」
愛さんが紙に僕の名前を書いていく。
「……名前は漢字だろ、大抵。……守衛 刹那。それがお前の名前。いいな?」
……守衛 刹那……
「はい、ありがとうございます!」
良い名前だと、純粋にそう思った。

こうして、とても短い、僕の平和な生活が始まった。




後書き
刹那の始まりでした。恐らくセツナ編よりは短くなるかと。刹那がこの町で実際に過ごしたのは、大体一年位の設定ですがほとんど飛ばす予定なので。(←
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